水没した携帯電話のラストストーリー
以前の復活したと喜んでいたMyPHS(以下、ハニービー)。
ある日、部屋に戻ると高圧電流がながれているような音が・・・
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ハニービーの最期
夜の静まりかえった部屋で「ビビビビビビッ」と鳴り続けるソレは
不安を掻き立てるのに十分でした。
慌ててデスクトップやテレビのコンセントを抜きました。
・・・
ソレは止みません。
その日は、偶然にも子供がセミの抜け殻を拾ってきていました。
そして、ソレが「セミの羽音」に近いことから
「まさかセミ、か?」
しかし、休む暇なく続くソレは機械的で、セミの亡霊説は消えました。
(スター・チャンネルで呪怨をみて怯えたわけでは決してありません。)
ふと、ソレの発生源が近いことに気づきました。
Novo 7 Aurora 協力のもと周辺の本を退かすと
そこにハニービーの姿がありました。
マナーモード時の規則的なリズムを守れなくなった彼は
最期の痙攣をしているように映りました。
手に取り電源ボタンを押すも痙攣は止みません。
頭の中で電源を外せば・・・という考えがチラつきましたが
それを実行すれば「さよなら」が来るような気がしました。
震える彼を抑えながらグーグル先生に訪ねます。
掌ではハニービーが「楽になりたい」と言えずに苦しんでいるような痙攣が続きます。
淡い期待を抱きながらグーグル先生に訪ね続けます。
しかし、ようやく紹介してくれたサイトからは過酷な診断が提示されました。
「水没後、バイブが止まらない場合はサビが進行しています。
電源を外して本体ごとの交換を・・・・・・」
・・・
これ以上、苦しませる必要はなくなりました。
別れの時が来たようです。
痙攣するハニービーを包みながらソレを抜き取りました。
・・・・・・
静かになりました。
ささやかな強がりで
一度だけ、ハニービーにソレを戻してみました。
何も変わりませんでした。
その日は、東京の星たちが最後まで隠れようとしない夜でした。
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